アニゲー速報でまとめられていた、インディゲームで1億円以上稼いだ漫画家「木星在住」先生の記事が面白かったので紹介。
1億円以上売り上げた伝説のインディゲーム『DEAD OR SCHOOL』
「DEAD OR SCHOOL」は3人のメンバーで制作された同人ゲーム。ストーリーは地下暮らしの少女ヒサコが、ゾンビに汚染された東京の地上を目指すハクスラ・アクションRPG。木星在住先生はハンターハンターの同人誌「キャットエンペラータイム」で知っている人もいるかも。
「DEAD OR SCHOOL」は2018年にSteam版が最初に発売され、ダウンロード版が1日で100万円、1週間で約1万本を売り上げる結果に。その後、2019年にPS4とNintendo Switchでもゲームソフト版がリリースされ、売上本数は合計8万本、売上高は1億円以上にもなったそうだ。
→http://www.anige-sokuhouvip.com/blog-entry-37929.html(アニゲー速報)
1億円の売上高に発生する「消費税」や「法人税」の金額は約2,300万円
同人ゲームの1億円以上も稼げるなんて夢のような話ではあるが現実はそれほど甘くなく、売上高で1億円の収入があっても、支払う税金の多さに驚愕することになる。
■DEAD OR SCHOOLは木星在住を中心に三人のメンバーで4年の歳月をかけて開発された
DEAD OR SCHOOLの販売で得られた売上1億円のうち、まずはゲームの制作に関わった三人で6,000万円(2,000万円×3人分/年収 約500万円換算)を分け合い、会社に残った利益は約4,000万円。
しかしこの金額(4,000万円)が丸々会社に残る訳ではなく、ここから国に消費税や法人税などの各種税金を納めていくことになる。
■1億円の売り上げに掛かる主な税金
・1億円の売上に掛かる消費税8%(当時)=800万円 ※現在なら1,000万円(10%)
・社員が加入する社会保険料(15%)の負担×三人分=900万円
・残った利益2,300万円に掛る法人税(25%)=600万円
結局2,300万円は税金や社会保険料として消えることになり、4,000万円のうち最終的に残ったお金は約1,700万円。約1億円の売上高があっても会社に残る利益はこの程度なのである。
年収2,000万円の人が支払う税金は約1,000万円
また、国に取られる税金はこれだけではなく、個人で得た収入2,000万円からも所得税や住民税などの税金を支払わなくてはならない。木星在住先生が支払った税金は①社会保険料=300万円、②所得税+住民税=700万円の合計1,000万円。
■日本は2,000万円稼いでも税金で1,000万円持っていかれる素晴らしい国
これは全く節税対策をしてない結果であり、配偶者控除などを活用すればもう少し税金を減らせるのだが、普段の生活でも消費税10%などの負担があるので、年収2,000万円のうち50%は税金で持っていかれると考えていい。
最終的に木星在住先生が納税した税金は合計で3,300万円。
これは自身が経営する「株式会社ナナフシ」の分も含まれているが、1億円以上稼いでも手元に残る金額は個人1,000万円+会社1,700万円(会社のお金は次のゲーム開発の原資となるので好き勝手に使える訳ではない)と、そんなに多くないのであった……。